
Appleの元チーフデザインオフィサー、Jony Ive氏率いるデザイン集団 LoveFromが、日本の家電メーカー BALMUDAと共同でポータブルLEDランタン「Sailing Lantern」を発表した。
価格は55万円(税込)。世界限定1,000台で、日本を含むグローバル市場で展開される。
海洋ランタンを現代の道具へ
Sailing Lanternは、航海時に使われたクラシックなランタンやフレネルランプをデザインモチーフに、現代的なLED技術と融合させたポータブルランタンだ。耐久性のあるステンレススチールと精密に磨かれたガラスを採用し、1.5kgの重量感を持たせることで、単なる照明器具ではなく「所有する道具」としての存在感を備える。また、生涯使い続けられるよう、メンテナンスや分解、修理が容易でリサイクルにも対応する。
Sailing Lanternは、磨き上げられたステンレスから黄金に輝くレンズのアクセントに至るまで、すべての曲線と部品が丹念に作り込まれている。ポリエステル製のテクスチャー加工ランヤードは柔らかな握り心地でありながら、塩分や日差し、油にも耐えるタフさを備え、ステンレス製のボタンでしっかり固定できるため、どこへでも持ち運べる設計だ。素材も上質で耐久性を追求しており、精密に研磨された透明感のあるガラスや、鏡面仕上げ・テクスチャーブラスト・電解メッキ加工を施したステンレスなど、ひとつひとつが灯りの美しさを際立たせる。
光源には2つのLEDとデジタル制御システムを組み合わせ、赤から白まで滑らかに光色を変化させる。消灯時もキャンドルのように徐々に暗くなるため、灯りそのものを体験として楽しむことができる。
充電式バッテリーを備え、ひとつのダイヤルで暖色から温白色まで光を調光可能。最小光量で約150時間の連続使用できる。防塵・防水性能はIP67準拠となっており、海上やアウトドアでも安心して使用できる。
Jony Ive氏とBALMUDAが語る「灯り」への想い




今回のコラボレーションは、両者が共有する「デザインに対する価値観」から生まれたという。BALMUDAがこれまで培ってきた「灯りを操作する体験」へのこだわりと、Iveのクラシカルなデザイン解釈が交わることで、実用品でありながらロマンを感じさせる製品が完成した。
Ive氏はコメントの中で「幼い頃から帆船が好きで、Sailing Lanternは古典的な航海工学に対する愛着と、現代的なLED技術を組み合わせたもの」と語っている。また、BALMUDAの寺尾玄氏は「このランタンを初めて見たとき、まるでタイムカプセルのようだと感じた」と振り返り、過去の灯りと現代デザインの融合を強調している。
Sailing LanternはBALMUDAの公式オンラインストア、南青山の旗艦店「BALMUDA The Store Aoyama」、さらに百貨店のブランドショップで購入可能だ。
(画像:BALMUDA)