最近、「AR技術」という言葉をチラホラ見聞きする機会が増えてきた気がする。
AR技術自体はそこそこ昔からある技術なのだが、僕たち一般ユーザーの身近な製品に導入され始めたのはつい最近のことだ。
近年では、「Google Glass」などのウェアラブル端末が最たるもので、その他にも任天堂のポータブルゲームハード「Nintendo 3DS」にも導入されたこともある。
だんだん身近になってきているAR技術だが、その市場は2020年には約12兆円(1000億ドル)まで広がることが予想されているようだ。
2020年にはスマートグラスの出荷台数は2100万台に
米ABI Researchによると、AR技術関連製品のスマートグラスの出荷台数は2100万台に達することが予想されている。
また、市場規模については2015年〜2020年の5年間での成長率は78%、総利益についても73%の増加を見込んでいるとのこと。
同社によればGoogle Glassのようなウェアラブル端末としてだけでなく、医療分野や工業分野での応用も進み、関連デバイスや関連ソフトウェアなどへの進出が顕著になると指摘している。
一般ユーザーへは、主にスマートフォンなどの端末での普及が進むと予想されているようだ。
「VR」市場も成長するものの市場規模は将来も限定的
AR市場は大きく拡大が見込まれている中、ソニーの「PlayStation VR」のような「仮想現実」市場はどうだろうか。
同社の分析によると、成長はするもののAR市場ほどではなく、あくまでも市場規模拡大は限定的であるとの見方を示している。
VR技術に関しては、ゲームやシミュレーターへの応用は大いに貢献できるが、それ以外の場面での活用はARほど豊富ではない。それに対しAR技術は、様々な分野への応用が期待されており、スマホやPC環境にも密接に関わってくることは間違いない。
Google Glassはプライバシーの問題で、大きな議論を巻き起こしたが、こういった問題を乗り越えさえすれば大きな市場となる。今後どう言った製品が登場するのか楽しみだ。
[ via DigiTime ]