iOSユーザーならApp Store、AndroidユーザーならGoogle Play、それぞれ端末によって使えるストアやアプリが全く違う。
しかし、App StoreとGoogle Play、同じようにアプリを販売するストアとしてはどちらが多く利用されているのか。昨年の両ストアのダウンロード数と収益が判明したのでお伝えする!
ダウンロード数はGoogle PlayがApp Storeの2倍に
アメリカのアプリ調査会社App Annieは、2015年のApp StoreとGoogle Playでのアプリダウンロード総数とその収益に関する調査報告を公表した。
昨年、App Storeのアプリ登録数を抜き去ったGoogle Playだが、2015年のアプリダウンロード総数はApp Storeの2倍となる約2億件となったことが明らかになった。
ダウンロード数の伸びは例年通り好調で、これはGoogle Play内のアプリの登録数が順調に伸びていることと、新興国でAndroid端末を新たに購入したユーザーが増えたことが要因であるのこと。ダウンロード数の増加分の約半分はブラジル、インド、インドネシア、トルコ、メキシコからのダウンロードであることも明らかになっている。
収益はApp Storeが70%以上上回る
ダウンロード数では到底追いつけないレベルまで引き離されてしまっている状態のApp Storeだが、収益面ではGoogle Playを圧倒している。
App Annieの調査では、App Storeが2015年の1年間で稼いだ額は、Google Playを70%以上上回る結果となったことが判明した。
ストア内での購入額(アプリ内の購入も含む)が多い地域は中国、米国、日本で、最も収益性の高い地域は米国である。また、収益額の伸びは前年比90%を達成したとのことだ!
それぞれのストアに課題が残る結果に
今回App Annieが実施した調査では、一方ではダウンロード数が、もう一方では収益が圧倒的となる結果になった。
現状、どちらのストアも決して悪い結果ではないものの、裏を返せばGoogle Playは収益性が悪く、App Storeに関してはアプリの数やiOSデバイスのユーザー数で劣っているとも言える。
Googleに関しては、ユーザーに対していかに有料コンテンツの購入を促せるかという戦略の練り直しが必要なのではないだろうか。
Appleに至っては、いかにアプリ数やユーザー数を増やすかという問題がある。App StoreのアプリはAppleの審査がGoogleに比べて厳しく、審査で落ちて登録することができないこともよくある話だ。アプリの登録数を伸ばそうとして審査基準を下げても、アプリの質やセキュリティ面で問題が発生する可能性もある。
ちなみに、過去にはAndroidアプリの開発費はiOSアプリに比べると割高になりがちであるという報道もあり、どちらのストアも一長一短、一概にどちらのストアに優位があるとは言えないようだ。
ただ今回の調査結果をビジネスの観点からまとめるなら、収益面で前年比90%増を達成し、Googleに大差をつけることに成功したApp Storeに軍配が上がったと言えるのではないだろうか。
今回の調査レポートはこちらからダウンロードが可能だ。気になる方は一度目を通してみよう!
[ via VentureBeat ]