現行のMacBook ProやMacBook Airには、各種ログインがスムーズに完了できるようにTouch IDが搭載されている。例えば、Twitterにログインする際やAmazonの自分のアカウントにアクセスする際、ユーザーIDやパスワードが求められる時があるが、Touch IDがあればわざわざ自分の手で入力せずとも自動でログインしてくれるため、とても便利だ。
しかし、次期macOSの 「macOS 10.15」 はTouch IDがなくとも便利なログイン機能が実装されるようだ。これまで指でユーザー認証していたログインが、Apple Watchを装着しているだけでスルーできるようになるかもしれない。
これを伝えているのは開発者であり、海外メディア9to5Macの記者でもあるGuilherme Rambo氏。彼はmacOSの開発に精通する人物から入手した情報をもとに記事を公開した。
次期macOS、Apple WatchでMacの各種ログインが可能に?
情報源によると、次期macOSは各種認証システムをApple Watchにも解放するとのこと。これまではTouch IDのみが同機能を有していたが、Apple Watchを装着しているだけでスムーズに各種ログインが可能になるとみられる。
9to5Macはこの件に関して、Apple Watchによるユーザー認証がどの程度の範囲まで及ぶかは分からないとしているが、可能性としてはTouch IDができる範囲のことはすべてApple Watchでもできるようになるかもしれないと伝えている。
ただし、Apple Watchにはユーザーを識別できるTouch IDのような高いセキュリティが用意されているわけではないため、実際はApple Watchの画面にログインするかどうかの確認画面が出るなど、一手間が必要になるかもしれないとも伝えている。つまり、「Touch ID」 が搭載されているデバイスであれば、結局はTouch IDの方が認証スピードは早い可能性もある。
MacBook Air(2018)に搭載されたTouch ID
しかしながら、もしこの機能が実装されればTouch IDが搭載されていないiMacやMac mini、Mac Pro、MacBookユーザーには今までよりもスマートかつ高いセキュリティを手に入れられる可能性がある。顔パスならぬ手首パスができるようになるかも。
ただし、Touch ID非搭載モデルの場合も認証自体は実は今もスムーズだ。iCloudキーチェーンを使って過去に入力したログイン情報を使って各種サービスにアクセスできるため、そこまでApple Watchの認証拡大は必要とはしていない可能性がある。
むしろ必要なのはデバイスロック解除のためのTouch IDあるいはFace ID。MacBook ProやMacBook AirにはすでにTouch IDが搭載されており、指を乗せるだけでMacのロック解除が可能だが、それ以外のMacの場合はApple Watchを使ってロック解除するか、もしくはキーボードでパスワードの入力が必要となる。Magic KayboardにTouch IDが搭載されることを期待する声も上がっているが、それについてはAppleの独自チップ「T2」などを搭載しないといけないなど課題も多そうだ。
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