Appleは、開発者やApple Beta Software Programユーザーにベータ版iOS、OS Xを提供し、バグに関するフィードバックレポートを集めている。
僕もApple Beta Software Programに参加しており、何度かバグレポートを提出している。だが、それに対してAppleからのバグ解消の報告は一切ない。
回答が欲しくてバグレポートを出しているわけではないし、次のアップデートでは不具合が解消されていることも多いので、別に返答は要らないと思っていたのだが、どうやらこの「返答がない」という状況は意図的ではなく、必然的にそうなってしまっているようだ。
バグの数が多すぎて、返答している時間がない
Mac OS X Hintsを作ったRob Griffiths氏によると、Appleがバグレポートに対する返答を送らないのは、送られてくるフィードバックレポートの数が膨大な量であることが原因であることを明かしている。
Griffiths氏はバグレポートがどれ程の数になっているかを公表。Rader (Apple Bug Reporter)にベータユーザーが投稿したレポートを公開できる「Open Rader」のレポートナンバーからおおよその数を推測した。
今年の1月1日~11月12日までに発行されたレポートナンバーは19363080~23519997までで、単純にこの数字を差し引きすればレポート数が判明するそうだ。実際に計算すると、その差は約415万件。
これは1日1万4000件(総315日間)のレポートが届いており、1時間あたりに換算すると、約550件近くのフィードバックが送られていることになる。
Griffiths氏によるとこれらのバグフィードバックレポートを処理し、なおかつ返答までしているとそれだけで膨大な人員が必要になるとしており、実質Appleはフィードバックに対して返答している余裕はないのが現状であることを伝えている。
実際は、Rader以外にもフィードバックアプリ等を利用してフィードバックレポートを提出する人も多いと思うので、これらの数字は氷山の一角のようなものだと言える。