今年3月に雑誌読み放題サービス「Texture」を買収したことで、Appleは独自の定額制ニュース・雑誌読み放題サービスを提供すると報じられている。先の「WWDC 2018」でその詳細は発表されなかったが、割と近いうちに発表される可能性が高い。
この読み放題サービスに関する詳細は依然として明らかになっていないが、The Infomationによると、Appleは音楽配信サービス「Apple Music」に、雑誌・ニュース読み放題サービスと動画配信サービスを組み合わせたバンドルプランの新設を検討しているとのこと。
雑誌読み放題サービスは2019年スタートか
本サービスは、年間もしくは月間で加入することで全ての有料サービスを利用できるオールインワンプランとして契約することができるとみられる。
現在、Appleは「Apple Music」を月9.99ドル(日本では980円)で提供しているが、それよりも高くなるかは不明。ただし、個別で申し込むよりも同オールインワンプランを契約した方がお得に契約することができる可能性はありそうだ。
また、The Informationによると、Appleはこの読み放題サービスを2019年にスタートさせる計画であるという。
Appleにとってデジタルコンテンツの定期購読サービスは大きな収益源のひとつになりつつある。Apple Musicの加入者は右肩上がり、今年5月の時点で5,000万人を突破。同事業の市場価値は100億ドル(約1.1兆円)に相当すると見積もられている。
Appleは売上全体の約5割から6割をiPhoneに依存しているのが現状だが、他の事業にも力を入れ収益の柱を増やそうと奮闘中。AppleのCEOティム・クック氏は、2020年までに「サービス部門」の売上高を2016年の2倍にする計画を明らかにしている。直近の決算発表を見る限り、この倍増計画は順調に進んでいるように見えるが、Apple Musicと独自の映像コンテンツ配信サービス、そして雑誌・ニュースの読み放題サービスの提供は計画を確実に後押しすることができるだろう。
ちなみに、Appleは読み放題サービスだけでなく独自の映像コンテンツ配信サービスにも大きな投資を行っている。残念ながら米前大統領のオバマ氏を引き入れることはできなかったが、それでも映画の巨匠スティーブン・スピルバーグ氏を起用し新しいドラマの制作が決まっており、世界から注目を集めている。