Appleが開発していると噂のXRヘッドセット 「Apple Reality Pro (仮称)」 は、早くて2023年3月〜6月に発表される可能性がありそうだ。
TF International Securitiesの著名アナリストMing-Chi Kuo氏は6日、自らのTwitterアカウントにおいて、上記ヘッドセットの発表時期に関する予測を発した。
同アナリストの最新の予測では、2023年3月〜6月に発表される可能性があるという。これまでは 「2023年初頭」 に発表される可能性があると発言していたが、昨年12月の段階で同XRヘッドセットの開発に遅れが生じているとし、発表時期が遅れる可能性を指摘していた。今回は、その発表される具体的な時期を明示したかたちとなる。
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Apple’s AR/MR headset development is behind schedule due to issues with mechanical component drop testing and the availability of software development tools, meaning that mass shipment of this device may postpone from the original 2Q23 to the end of 2Q23 or 3Q23. https://t.co/YitWBWxbRI— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) January 6, 2023
なお、開発の遅れが生じている理由についてKuo氏は、XRヘッドセットに使用される部品に対して実施する落下試験や、ソフトウェア開発ツールの可用性に問題が生じているためと説明している。
この遅れにより、同XRヘッドセットの大量出荷が2023年第2四半期〜第3四半期に遅れる見込みであるとのこと。そのため、Appleは今年3月にメディアイベントを開催するか、あるいは6月に開催される開発者会議 「WWDC23」 にて発表される可能性が高いとKuo氏は予測している。
以前より噂されているAppleのXRヘッドセット、以前は2022年第2四半期頃に発売すると目されてきた。しかし、発売が遅れていることで2023年中の販売台数は50万未満となり、当初の市場予測である80〜120万台には到達しない可能性がある。また、XRヘッドセット市場の拡大スピードにも影響が出る可能性があるとも指摘されている。
一方で、ハードウェア開発については順調に推移しているようで、すでに部品の調達についても目処が立っており、同製品に搭載される各種コンポーネントは2023年第2四半期には納品が行われるとのことだ。
Appleが開発するXRヘッドセットは合計3種類が用意されているとの噂だ。ひとつはハイエンドモデル、そしてもうひとつは廉価モデル。さらにはARグラスが用意されるとのこと。
米Bloombergの著名記者Mark Gurman氏は、AppleはN301、N602、N421のコードネームがつけられたヘッドセットを開発しているという情報を掴んでいるという。
N301は、Metaから発売されるとみられる新型VRヘッドセット 「Meta Quest Pro」 の対抗モデルとなるハイエンド機。名前は 「Apple Reality Pro」 。
N602は、「Apple Reality Pro」 の後継機あるいは廉価モデルとみられるデバイス。「Apple Reality Pro」 が20万円を超えるとの予想があることから、同モデルはおそらく廉価版になるのではないだろうか。名称は 「Apple Reality One」 となる可能性があるそうだが、この名称は 「Apple Reality」 シリーズにおける何らかのオプション(サービス?)となる可能性があるようだ。
N421は、前述の2機種とは異なりARグラス。具体的な製品仕様等は不明だが、発売はまだしばらく先になるとみられる。
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