今年の2月頃まで、しばらく株式時価総額世界1位の座に君臨し続けていたAppleだが、今年に入ってから業績が芳しくなく、一時的にGoogleのAlphabet社に時価総額1位の座を奪われていた。
その後、世界1位の座を取り戻すことができていたAppleだが、本日、またもAlphabet社に時価総額で抜かれたことが明らかになった。12日(現地時間)の米国株式市場の取引終了後で、Appleの時価総額は約4948億ドル、Googleの時価総額は約4998億ドルとなっており、Googleに約50億ドルほど差がつけられてしまっている。
少し前の話になるが、2016年の2月にAppleとGoogle(Alphabet社)はお互い決算内容を発表した。
当時のAppleの業績はiPhoneなどの主力部門で売上が微増したものの、株式市場の予想を上回ることができず、株価は失速。それに対し、GoogleのAlphabet社の決算発表は市場予測から大きく上回る内容であったことから株価は上昇した。
その結果、一時的ではあったがAppleは株式時価総額で世界1位の座を明け渡していたが、その数日後の株式市場でAppleは、再び時価総額で1位に返り咲いていた。
だが先月末、Appleは2016年第2四半期ベースの決算内容を発表、内容はiPhone、iPadなどの主力製品でマイナス成長であることが明らかに。特に「iPhone」の販売不振は、Appleの業績不振に大きく影響していて、今後も販売不振は継続するという見方が強い。
現在、「iPhone SE」の販売が好調と言われているが、それでも「iPhone」の不振を補うほどではない様子。また、今年に発売が予定されている「iPhone 7 / 7 Plus」も旧モデルから大きな変化が加えられないというのが濃厚で、Appleが再び株価を引き上げることができる製品はしばらく登場しそうにない。
Appleのビジネスは決して「iPhone」だけではないのだが、世間が注目しているのは未だ「iPhone」で、魅力ある製品を出すことができなければ、Appleの業績が上向くことはなかなか難しいだろう。
結果として本日Googleに時価総額で抜かれてしまったAppleは、Googleにこれ以上の差をつけられるのか、はたまた再び時価総額1位を獲得できるのかどうかは分からない。期待できる新製品の噂がほとんどないことから、もしかすると時価総額世界1位の座を保持し続けるのはしばらく不可能な段階に来ているのかもしれない。
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[ via MacRumors ]