次期iOSの「iOS 12」は、新機能の搭載が目玉になるのではなく、現在の「iOS 11」に存在する問題を解決することがメインになるようだ。
Axiosによると、Appleのソフトウェア・エンジニアリング担当のCraig Federighi氏は、2018年1月に行った社内会議で、次期iOSの方針を発表したとのこと。その内容によると、「iOS 12」は主にパフォーマンス改善や安定性を高めることに注力し、目玉となる新機能は一部が搭載延期になるという。
「iOS 12」はパフォーマンスの改善や安定性の向上がメインに
延期される機能は、具体的にはホーム画面の手直しや、CarPlayに関連する機能の拡張、「メール」アプリなど主要アプリの改善、写真の撮影・編集・共有機能の強化等が含まれているという。
また、導入が延期されずに「iOS 12」で搭載される機能は、AR機能やヘルスケア、ペアレンタルコントロールなど。そのほか、安定性の向上やカスタマーサポートを必要とするような問題が起きないように、既存の機能を改善していくようだ。
この決断はAppleにとって英断だったかもしれない。というのも、これまでAppleは目玉となる新機能を毎年のアップデートで実装してきたが、昨年6月に発表された「AirPlay 2」など、発表から半年以上経った今でも実装することができていない。
現在、「iOS 11.3 beta」で「AirPlay 2」がテスト中
ましてや、「iOS 11」にはいくつかの問題も発生していたことから、現状のOSを手直しする必要性があるだろう。
当然、世間を驚かせるような新機能がないと、Appleへの関心が薄れてしまう可能性があるが、最新のOSがユーザーエクスペリエンスを下げるのであれば、Appleのブランド力を毀損する可能性もある。リスクはあるかもしれないが、今年はパフォーマンス改善に徹するのもありかもしれない。
「iOS 12」は、例年通りであれば2018年の秋にリリースされることが予想される。発表は今年6月頃に行われる開発者向けイベント「WWDC 2018」、あと5~6ヶ月で次期iOSが初お披露目になるだろう。
[ via MacRumors ]