
Appleは12月4日、同社が毎年発表している「App Store Awards」の2025年版受賞アプリを発表した。
「App Store Awards」は、その年で最も優れたアプリを表彰するアワード。今年は、45のファイナリストから革新性、ユーザー体験、デザインを軸に評価され、独創性と継続的な文化的影響を与える17のアプリとゲームが選ばれた。
ティム・クックCEOは「今年の受賞者は、App Storeを象徴する創造性と卓越性を体現し、世界クラスのアプリとゲームがどこでも人々に与える影響を示している」とコメント。全体としては、ゲーム部門のバリエーションが豊かで、アプリ部門ではAI活用やアクセシビリティ強化が強く打ち出されている点が特徴だ。
今年は、5つのベストゲームと6つのベストアプリが選ばれている。特にゲーム部門では、各デバイスにあわせた体験設計が評価されており、小規模スタジオから超大作まで幅広いタイトルが並んだ。
ベストiPhoneゲームは、『Pokémon TCG Pocket』(株式会社ポケモン)。アートワークの仕上がりやiPhone向けUIが高く評価され、ポケモンカードのデジタル表現を一段押し上げた。
ベストiPadゲームは、ラブクラフト風フィッシングゲーム『Dredge』(Black Salt Games)。静かで不穏な海と謎の世界観を特徴とし、今年のインディー勢を代表する存在となっている。
ベストMacゲームは、『Cyberpunk 2077: Ultimate Edition』(CD PROJEKT S.A.)。Appleシリコンに対応した本作は、巨大都市「ナイトシティ」の描写をMacでも本格的に再現した点が評価された。
ベストApple Vision Proゲームには、『ポルタヌビ:謎解き冒険』(Michael Temper)が選ばれた。視界全体がゲーム空間へと変容する設計が評価され、Vision Proらしい没入感を実現している。
ベストApple Arcadeゲームは、『WHAT THE CLASH?』(Triband ApS)。物理演算を活かした “バカゲー” 系に見えるが、テンポの良い競争と笑いを誘う仕掛けが作品の完成度を高めている点が評価されたかたちだ。
また、今年人々に文化的な影響を与えたアプリとして、6つのアプリが 「カルチャーインパクト」 受賞作として選出されている。今年の特徴としては、いずれも「ユーザーの生活を良くする」「より包摂的な社会をつくる」というテーマが強かったようだ。
- Art of Fauna — 野生動物のイラストを使ったリラックス系パズルで、アクセシブルなUIが高評価。
- Chants of Sennaar — 言語理解をテーマにした示唆的アドベンチャー。
- despelote — サッカー文化を通して混乱下の国の日常を描き、共感を誘う。
- Be My Eyes — AIと世界中のボランティアを組み合わせ、視覚障害当事者の日常支援を実現。
- Focus Friend — 集中作業をゲーミフィケーションし、デジタルの誘惑に対抗する。
- StoryGraph — 多様な著者の発掘を促す設計で、読書コミュニティの包摂性を高める。
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(画像:Apple)
