6月14日、アドビは 「Adobe Substance 3D」 のメジャーアップデートを発表した。開発者向けの3D Material SDKと強力な新規プラグイン、さらにAdobe Substance 3D Painter、Adobe Substance 3D Designer、Adobe Substance 3D SamplerのApple Siliconへのネイティブ対応などのアップデートを実施する。
同発表に先駆けてメディア向けブリーフィングが実施され、これら新機能に関する説明が行われた。
今回のアップデートでは、Adobeの3D製品である 「Substance 3D Collection」 のうち、Painter/Designer/SamplerがApple Siliconをネイティブサポートする。Apple SiliconはM1シリーズのほか、今後投入されるM2チップもサポートされる予定。ネイティブでサポートされることにより、処理がより効率良くなり、同ソフトにおける作業が高速化する。
また、Photoshop内のマテリアルを利用できるSubstance Materialsプラグインが、Adobe Illustrator用の既存プラグインと連携すること、Unity用のプラグインのアップデートによりUnityエンジン内で、直接Adobe Substanceパラメトリック素材を読み込み、適用、修正できるようになる。
さらに年内には新製品 「Adobe Substance 3D Modeler」 をリリース予定。Adobe Substance 3Dがカバーする機能に、3D造形ワークフローを追加する予定だ。
また、今夏からアドビは 「Adobe Substance 3D」 の無償利用を世界中の学生および教員に拡大する。Adobe Creative Cloudコンプリートプランに加入している大学では、すでに同ソフトを無料で利用できるとのことだ。
アドビによると、Adobe Substance 3Dツールは前年比100%の成長を遂げ、今日の月間アクティブユーザー数は数十万人に達しているとのこと。背景には、3D/没入型コンテンツの重要性の高まりによって、ゲームやエンターテインメント、Eコマースの各業界でAdobe Substance 3Dツールに対する需要が増加していること、メタバースやその他の没入型エクスペリエンスの提供に取り組む企業が増える中、3Dコンテンツ制作がますますクリエイティブプロフェッショナルのコアスキルとして位置づけられるようになったことを挙げている。