アドビは7月23日、画像編集ソフト 「Adobe Photoshop」 の7月アップデート (バージョン25.11) を発表。今年4月にベータ版で提供されていた 「画像を生成」 の一般提供を開始するなど、複数の新機能を追加する。
Adobe Photoshopで 「画像を生成」 の一般提供が開始
今回のアップデートで追加される 「画像を生成」 は、Adobeの生成AI 「Adobe Firefly」 の最新モデル 「Adobe Firefly Image 3 モデル」 を利用したもの。前述のとおり今年4月にベータ版で提供されていたもので、WEB版のAdobe Fireflyと同様にテキストを入力するだけで完全な画像を作り出すことができる。
これまでも生成された画像に対してオブジェクトを付け足したり、不要なオブジェクトを削除したりはできていたが、いよいよ正式版のPhotoshop内でも完全にゼロから画像生成できるように。
特定のスタイルでの画像生成がすでに頭に思い浮かんでいる場合は、「参照画像」 をアップロードすることで希望するイメージに近い画像を生成することが可能。また、生成される画像をより細かくコントロールするために、100以上のコンテンツタイプやスタイルエフェクトを設定することで調整可能だ。
従来のPhotoshopで利用できた 「生成塗りつぶし」 「生成拡張」 などの生成AI機能も、「Adobe Firefly Image 3 モデル」 により強化される。
従来の 「生成塗りつぶし」 機能は奥行きのあるグラフィックの作成が苦手だったが、「Adobe Firefly Image 3 モデル」 の導入によって、より高い精度のコンテンツが作れるようになる。もちろん、「生成塗りつぶし」 「生成拡張」 は、「Adobe Firefly Image 3 モデル」 で生成したものに対して利用することも可能だ。
さらに、生成した画像のクオリティを上げたい場合には、「ディティールを向上」 機能を利用することで、画像の解像感を上げることが可能だ。生成した画像を拡大したときにすこし解像感が足りないと感じた場合は、同機能を利用してみると良い結果が得られるかもしれない。
また、今回のアップデートでは新たな便利ツールとして、「選択ブラシツール」 「調整ブラシツール」 「テキスト」 「コンテキストタスクバー」 の機能拡張が行われる。
このうち 「選択ブラシツール」 は、ブラシでなぞるだけで選択範囲が指定できるというもの。ブラシの透明感や硬さの設定を調整することで、不透明な選択範囲やシームレスにぼかしたエッジをもつ選択範囲を作成できるように。従来のクイックマスクモードを代替できれば、作業効率をアップさせられるだろう。
また、選択した範囲にフィルターをシームレスに適用することが可能。たとえばぼかしツールの選択範囲を反転し、ガウスぼかしフィルターを適用すれば、一眼レフカメラで撮影したかのような被写界深度エフェクトを付与することもできる。
「テキスト」 は箇条書きや番号付きリストの作成がより早くなるというもの。「コンテキストタスクバー」 の機能拡張については、拡張機能の一環としてシェイプやオブジェクトの回転で頻繁に使う設定が追加される。
これらの新機能は、Adobe PhotoshopのデスクトップアプリおよびWEB版にて本日から利用可能になる。
(画像提供:アドビ)