アドビは、「Adobe MAX Japan 2025」 の開催にあわせて、写真編集ソフト 「Adobe Lightroom」 に関する最新情報を公開した。
カラー/モノクロのアダプティブプロファイルが一般提供
まずは、「Adaptive Profile (アダプティブプロファイル)」 機能について。Adobeは2023年に 「Adobe Lightroom」 および 「Adobe Camera Raw」 にHDRの作成・編集のサポートを導入し、さらにモバイル版 「Adobe Lightroom」 にHDR写真をInstagramへ直接投稿できる機能などを実装してきた。
そして、昨年の 「Adobe MAX 2024」 において、綺麗なHDR写真を素早く作成できるように 「Adobe Camera RAW」 にアダプティブプロファイル機能を導入している。
そして、今回の 「Adobe MAX Japan 2025」 の開催にあわせて、「Adaptive Color」 および 「Adaptive B&W」 のアダプティブプロファイルの一般提供がはじまる。写真のトーンとカラーを動的に調整し、さらなる画像編集作業の起点となる高画質でリアリスティックな画像を作成することが可能だ。
「写真から不要な人物を削除」 が利用可能に
昨年12月、削除ツール機能の一部として発表されていた、Adobe Camera RAWで窓の反射を除去する 「反射の削除」 機能。
これに続く、写真から不要な要素を削除する新機能 「写真から不要な人物を削除」 の早期アクセス版がCamera RAWで提供される。また、Adobe Lightroomでも近日中に提供予定だ。
フォトライブラリの新機能 「重複を検索」 早期アクセス版が提供開始
Web版Lightroomにおいて、AIを活用した 「重複を検索」 機能が早期アクセス版として提供される。本機能は、フォトライブラリに保存されている写真のなかから重複した写真を発見するというもの。
Web版Lightroomには、ぼやけた写真やスクリーンショットなどを検出する 「クリーンアップ」 という機能が実装されており、「重複を検索」 はそれを拡張する機能となる。
不必要な写真を発見し、一気に削除することも可能なため、ライブラリをよりスムーズに整理することが可能だ。
テザー撮影ライブビューでフォーカスを変更できるように
Adobe Lightroom Classicでのテザリング中に、テザー撮影ライブビューでカメラのオートフォーカスモードを変更できるように。
テザー接続後、テザーライブビューウィンドウでカメラのオートフォーカスモードを変更し、 目的の被写体をクリックするだけで適切なフォーカスに設定できる。俯瞰撮影のために頭上の高い位置など、 難しい場所にカメラを設置している場合に特に便利だ。
本機能はソニー、ニコン、キヤノンの対象カメラで利用可能。
共有機能の強化
iOS版 「Adobe Lightroom」 における共有機能が強化される。まずは、すべてのユーザーが閲覧可能なリンクを即座に作成できるように。これまでは複雑な招待プロセスを踏む必要があった。
共有リンクの生成にかかる時間も従来比で4倍高速になったほか、ユーザーインターフェースの改良によってリンクのコピーやソーシャルメディアでの共有、連絡先への直接送信なども素早くできるようになる。
また、リンクを共有する前に、 共有アルバムまたはコンテンツに加えられたカスタマイズのリアルタイムプレビューを表示することも可能になる。
そのほかのアップデート
- Lightroom Classicのパフォーマンス向上:マスクのブラッシング、切り抜き角度の回転、ホワイトバランス調整の際の応答性が向上し、特にマスクの多い画像で応答性が向上。
- 背景を選択:モバイル版LightroomのAIマスクツールの改善により、大画面のデバイスに切り替えることなく、スマートフォンから直接、写真の背景を簡単に選択的に編集できるように。
- デュアルモニターのサポート:デスクトップ版Lightroomで2台のモニターを使えるように。一方のモニターで編集ビューを開き、もう一方のモニターでグリッドビューを開くなど、より効率的に写真編集ができるようになる。
(画像提供:アドビ)