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アドビ、生成AI 「Adobe Firefly」 の一般提供開始~商用利用が可能。コンテンツ生成には毎月付与されるクレジットを消費する仕組みに

Adobeは、同社の生成AI 「Adobe Firefly」 のウェブ版を、本日より一般提供開始する。

これまでベータ版として提供されていたAdobe Fireflyだが、過去6ヶ月のベータテストを経て、Adobe Creative CloudやAdobe Express、Adobe Experience Cloudの各ワークフローに統合され、いよいよ商用利用が可能になったかたち。

Photoshopで提供されているAdobe Fireflyによる 「生成塗りつぶし」 や 「生成拡張」 、Illustratorの 「生成再配色」 、Adobe Expressの 「テキストから画像生成」 「テキスト効果」 などについても、ベータ版としての提供を終了し、Adobe Creative Cloudへネイティブ統合される。

Adobe Fireflyの一般提供開始に伴い、本日よりAdobe Creative Cloudのコンプリートプランおよび一部の単体プランに、Adobe Firefly WEB版、Adobe Expressのプレミアムプラン (有料) が含まれるようになる。

また、Adobe Fireflyのエンタープライズ版についても一般提供が開始される。「Adobe GenStudio」 「Adobe Express」 のエンタープライズ版に生成AIがもたらされることで、企業独自のアセットを使用して生成AIモデルをカスタマイズし、コンテンツを生成できるようになるほか、Adobe Firefly APIにアクセスできるようになることで、自社のエコシステムに生成AIのパワーを組み込み、ワークフローを強化することが可能になる。

Adobe Fireflyを利用して作り出すコンテンツは、Adobe Stockにある素材を使用するため、誰かの著作権を侵害したり、センシティブな問題にも抵触しないものになるはずだが、万が一、知的財産 (IP)に関する問題が発生した場合についてはAdobeが補償するといった制度も用意されているため、安心して利用することができるだろう。

ちなみに、エンタープライズ版のAdobe Fireflyについては、アクセンチュア、IHG Hotels&Resorts、Mattel、NASCAR、NVIDIA、ServiceNow、Omnicomといったグローバル企業がAdobeと協力しながら、業務の効率化やコストの削減、コンテンツサプライチェーンの加速などにどのように役立つのか検証を行なっていることが発表されている。

なお、Adobe Fireflyには 「生成クレジット」 という概念が導入される。これは、PhotoshopやIllustrator、Adobe Express、Adobe Firefly上で画像やベクター作品を生成するたびに消費されるクレジットのこと。

クレジットはプランごとに定められた量が付与され、利用上限に達した場合、処理速度に制限が加わり、コンテンツの生成に時間がかかるようになるという。処理速度が低下した状態でも利用し続けることは可能だが、生成クレジットのサブスクリプションパックを追加することで快適に利用し続けることが可能だという。また、2023年11月以降には生成クレジットを追加購入できる仕組みも導入する予定だ。

この 「生成クレジット」 は、Adobe Firefly、Adobe Expressのプレミアムプラン、Adobe Creative Cloudの有料プランなど、Adobe Fireflyの画像生成ワークフローを採用したすべての製品に導入される。

また、生成クレジットはAdobe Creative Cloud、Adobe Express、Adobe Fireflyの無料版のユーザーにも付与されるものの、こちらは各月のクレジット上限に達した場合、翌月にクレジットが追加されるまでコンテンツの生成が不可能になる。月額680円の有料プランにアップグレードすることで再び利用できるようになるとのこと。

(画像提供:アドビ)