IHI MarkitのアナリストJeff Lin氏は、Appleが折りたたみ式のiPadを発売する計画を立てていることを伝えた。同氏によると、このiPadは2020年に発売するとのこと。さらに、5Gをサポートする可能性があるという。
折りたたみ式iPadが2020年に発売予定?
Jeff Lin氏のレポートで伝えられた折りたたみ式iPadは、MacBook (12インチ) と同じくらいの大きさの画面を搭載したものになるという。
具体的にどのような製品デザインになるかは不明だが、イメージとしてはGalaxy FoldやHuawei Mate Xのような感じに、一枚のディスプレイを内側あるいは外側に折り曲げるようなものと予想される。画面の大きさも12インチとされていることから、iPad Pro(12.9インチ)を折り畳むような感じだろうか。
ちなみに、このiPadは次世代通信規格5Gに対応し、これまで通りAシリーズのプロセッサが搭載されるとのこと。2020年に発売するのであれば、A13XプロセッサあるいはA14Xプロセッサ(仮名)あたりが搭載される可能性が高い。
次期iPadといえば、これまで2020年に次期iPad Proが登場するとの噂が存在した。また、早ければ2019年第4四半期から2020年第1四半期の間に登場するという情報もあった。著名アナリストのMing-Chi Kuo氏は2021年に5G対応のiPadが登場すると予測していた。
しかし、Appleは折りたたみ式のディスプレイに興味を持っていること自体は明らかになっているものの、これまでどのメディア・ジャーナリスト・アナリストも折りたたみ式iPadの登場が近いと報じたところはない。
さらにJeff Lin氏は、この折りたたみ式iPadは5Gをサポートすると伝えているが、Appleはつい先日Qualcommとの訴訟を収束させたことで、2020年に5G対応のiPhoneが発売するメドが立ったばかりで、iPadにまで手が回っているのかは少し怪しいところ。
しかも折りたたみ式ディスプレイを搭載した製品は、現時点でどのメーカーも発売できていない。Samsungは 「Galaxy Fold」 を先駆けて発表したが、事前のレビュワーたちから画面が故障すると報告が上がったことで、現時点でも発売時期は不透明。
つい先日、問題が解決できたことでまもなく生産が開始されるだろうと報じられていたが、そのような耐久性などリスクのある折りたたみディスプレイをAppleは投入する計画なのだろうか。今回の情報はお世辞にも信憑性が高いとはいえないだろう。
画面に白い線が入ってしまっている 「Galaxy Fold」
ただし、画面サイズが用途によって変えられる折りたたみ式iPadは一定の需要がありそうだ。
AppleはiPadをラップトップの代わりになるデバイスとして売り出しているが、もし折りたたみできるようになったら利便性は間違いなく高くなるため購入するユーザーは多くなりそうで、そういう意味ではいずれAppleが折りたたみ式のiPadに着手することはあってもおかしくなさそうだ。
ちなみに、Jeff Lin氏曰く、このiPadの各パーツの製造に関しては複数の会社が関わる見通し。製品の筐体自体はCatcher(可成科技)やFoxconn、ヒンジ部分はSZS(新日興)、タッチパネル部品はGISとTPKが請け負うという。
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[ via Economic Daily News / MacRumors ]