Apple Musicの有料会員数(グローバル)が6,000万人を突破したことがわかった。
今年1月の段階で5,000万人を突破したとティム・クックCEOが明かしていたことを踏まえると、Appleは約5ヶ月間で1,000万人のユーザーを新規獲得したことになる。
Appleのサービス担当上級副社長のエディー・キュー氏が、フランスメディアNumeramaのインタビューで明らかにした。
Apple Musicの有料会員数が6,000万人を突破
エディー・キュー氏によると、Appleは現在すべてのデバイスで、Apple Musicの同じサービス体験ができるように試みているようだ。
その一環が、macOSのiTunes廃止。Apple MusicはこれまでiOSではミュージックアプリ、macOSではiTunesを通して利用する形式だった。これを統一化するためには、iTunesの解体が必要だったとみられる。
エディー・キュー氏はApple Musicに絶大な自信を持っているようだ。特にアピールしているのは、Appleのエコシステム内ではApple Musicが一番便利に使えるということ。
プリインストールアプリで利用開始できる音楽サービスはApple Musicだけであるため当たり前といえば当たり前かもしれないが、例えばSiriで楽曲の検索ができたり、次期OSからは再生中のライブ歌詞表示機能に対応するなど改良が行われているため、エディー・キュー氏の発言自体は間違いはないだろう。
実際、Apple Musicは米国では最も人気のある音楽配信サービスとなった。今年4月に、米国内の音楽配信サービスの有料プラン利用者数で、Apple MusicはSpotifyを上回ったことがわかっている。
今年4月時点で、米国内のSpotifyの有料会員数は2,600万人。対するApple Musicは2,800万人だった。ユーザー増加率もSpotifyが月1.5~2%であるのに対して、Apple Musicは2.6~3%と高水準。2ヶ月経った今ではさらにユーザー数に開きが生まれている可能性がある。
ただし、世界的に見るとまだまだ有料会員数はSpotifyには及ばない。今年4月にSpotifyは1億人の有料会員を獲得したことを明らかにしていたが、Appleは6,000万人とまだ4,000人近い差がある。少しずつ差が埋まってきているとはいえ、業界トップに君臨するためにはまだまだ時間と工夫が必要だろう。
ちなみに、Appleは無料の音楽ラジオ番組 「Beats 1」 を提供しているが、同サービスについても数千万人の視聴者がいることを明らかにしている。
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