RAVPower RP-PC060 レビュー | 合計33W・PD18W出力の超小型USB充電器。デバイス3台同時充電、iPad Proも可

複数のデバイスを同時に充電できる小型USB充電器が欲しいなら、RAVPowerから新たに発売した 「RP-PC060」 が選択肢のひとつとなるだろう。特に、iPhoneやiPad Proなどの18WのUSB-PDに対応したデバイスをお持ちの方に、きっと同製品は最適だ。

「RAVPower RP-PC060」 は、USB-PD (Power Delivery) に対応した新型マルチポートUSB充電器。最大18W出力に対応したUSB Type-Cポートをひとつと、通常のUSB Type-Aポートをふたつ搭載しているため、同時に3台のデバイスを充電することができる。自宅での普段使いはもちろんのこと、旅行先でも重宝すること間違いなし。

同レビュー記事では、「RAVPower RP-PC060」 の商品の特徴や実際の使用感をお伝えしていく。小型なUSBマルチポート充電器をお探しの方はぜひ参考にしていただきたい。

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コンパクトながら最大33W出力が可能なマルチポートUSB充電器

改めて 「RAVPower RP-PC060」 の特徴を紹介していく。同製品は合計3口のUSB充電ポートを備えたマルチポート充電器だ。

搭載されているポートはUSB-PD 3.0 (Power Delivery 3.0/最大18W出力) に対応したUSB Type-Cポートがひとつ、そして最大12Wの出力に対応したUSB Type-Aポートがふたつで、充電器全体の合計出力は33W。これらのポートを使うことで、同時に3台のデバイスを充電することが可能だ。

それぞれのポートの詳しい仕様については後でじっくりと解説していくとして、まずは同製品のデザインについて紹介しよう。

同製品の特徴のひとつは、とてもコンパクトであること。今年に入ってから窒化ガリウム(GaN)を採用した超小型USB充電器が各社から販売されているが、「RAVPower RP-PC060」 は同素材を使用せずともコンパクトなサイズ (約 66 x 51 x 29 mm) で3ポート充電器を実現させている。

また、電源供給には折りたたみ式プラグを採用しているため、電源ケーブルを別途持ち運ぶ必要がないというメリット付き。筆者はたまに電源ケーブルを自宅に忘れて家を出てしまうことがあるのだが、同製品であればそんな心配は不要だ。もちろん、電源プラグが折りたためるため、カバンの中のものを知らず知らずのうちに傷つけたりする心配も不要となる。

筐体には光沢のあるプラスチックが採用されており、高級感を演出。ツルツルとした素材が使用されているため長く使っているうちに細かい傷が入る可能性があるものの、安っぽさは一切感じられないため、お洒落空間でも違和感なく使うことができるだろう。

本体重量は105g(グラム)。iPhone SE (113g)よりも軽く、そしてiPhone XS Max (208g) の半分程度の重量になっている。あまりに軽いため、カバンに入れて歩いても体感的にはほぼ普段と変わらないレベルだ。

自宅の電源に繋いでみた。同製品は折りたたみ式プラグを採用しているため、実際は壁のコンセントなどに挿して使うことが多いはずだが、以下は筆者の電源ボックスからマルチタップを引っ張り出して 「RAVPower RP-PC060」 を接続した時のものになる。

電源に接続すると、USB Type-Aポートは青く光る仕様。これによって真っ暗な寝室でも充電ポートがどこにあるのかすぐに分かる。この青い光はほんのりと点灯する程度なので、睡眠の邪魔になることはほぼないはずだ。

全部のポートに充電ケーブルを接続するとこんな感じ。それぞれのケーブル間にはある程度の距離感があるため、ケーブルの抜き差しはとてもしやすい。特にケーブルの抜き差しがしづらいUSB-Cケーブルもギュッと掴むことができるため、使い勝手は◎だ。

ここからは各ポートについて紹介していきたい。まずは、USB-PD (Power Delivery) 3.0に対応したType-Cポートについてだが、このポートは最大18Wの出力に対応しているため、iPhoneやAndroidなど多くのUSB-PD対応デバイスを急速充電することが可能だ (iPhoneの場合はUSB-C – Lightningケーブルを使用する必要あり) 。

また、18Wもあれば iPad Pro(2018) も充電できてしまう。ただし、iPad Pro(2018) は最大30Wの出力まで対応しているため残念ながらフルスピード充電は不可能なわけだが、少なくとも iPad Pro(2018) の純正アダプタの代わりを務めることはできるだろう。

実際にiPhoneやiPad Proを高速充電してみた。iPhoneをUSB-C – Lightningケーブルで接続した時のテスター表示は 「9.13V / 1.98A」 で約18Wでの充電が可能だった。とても高速だ。

また、iPad ProをUSB-C to Cケーブルで繋いだ時は 「12.0V / 1.42A」 との表示で、こちらも約18Wでの充電ができることが確認できた。

「RAVPower RP-PC060」 の商品説明にはiPhoneやiPad Proの充電ができると書いてあるが、MacBookに使えるかどうかは記載されていない。そこで試しに、フルスピード充電をするために30W出力が必要な 「MacBook (12inch)」 も繋いでみた。

結論から言うと、同製品を使って 「MacBook (12inch)」 を充電することは可能。ただし、テスターに 「11.9V / 1.37A」 と表示されているように、同Type-Cポートは16W~18W程度の出力が限界となるため、MacBookを充電するにはやはり力不足だ。

実際、バッテリー残量が78%残っているMacBookをフル充電するまでに 「2時間14分」 もかかると表示されてしまった。やはり、同ポートで充電するデバイスはiPad ProやiPhoneが最適だろう。

ちなみに、iPhoneやiPad Proのほかにも、Nintendo SwitchやXperia XZ3やHUAWEI Mate 20 Proといった18W以下のUSB-PD対応デバイスも充電することが可能だ。

次は、ふたつのType-Aポートについて。このふたつのポートはiPhoneやiPad、Apple WatchやAirPodsなど多くのデバイスを充電するのに適した充電ポートとなる。1口で12W、2口合計で24Wの出力に対応する。

また、このType-AポートにはRAVPowerの独自技術である 「iSmart 2.0」 が搭載されている。これは何のデバイスが接続されているのかを充電器が自動的に判別し、それに応じた最適な電流をデバイスに流す仕組みだ。

以下は、実際にiPhoneを繋いでみた時の写真だが、テスターには 「5.15V / 1.48V」 と表示されており、普段から7~8Wで充電できることが確認できた。

今度は、USB Type-CポートとUSB Type-Aポートを使って、複数デバイスを同時充電してみた。

「iPad Pro(2018)」 をUSB Type-Cポートに接続し、「iPhone XS Max」 をUSB Type-Aポートに接続。その時の両デバイスへの出力は、iPad Pro(2018)に対しては約18W (11.9A/1.40A)、iPhoneに対しては約8W (5.11V/1.49A) となった。

この写真を撮影した後に、iPhoneをもう1台追加して合計3台で計測してみたが、その時も各ポートは最大出力が可能で、同充電器の合計出力33Wをフルに活かせているようだった。

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まとめ:iPhoneやiPad Pro所有者にオススメな小型充電器

上記の結果から、同製品はとても品質の高い製品であることがわかった。

接続したデバイスの組み合わせによって充電速度が変化したり、最大出力を活かせないといった現象に遭遇することはなかったため、iPad ProやiPhoneなど18W以下の出力に対応した製品であれば、どの製品もフルスピード充電できるだろう。

欲を言えばMacBookもしくはMacBook Air、そしてiPad Proをフルスピード充電できる30W出力にも対応できていれば、さらに上のグレードの製品として紹介できた気もするが、それは今後の改良に期待といったところ。

とりあえず、現時点で複数デバイスを同時に充電できる小型USBマルチポート充電器が欲しいなら、「RAVPower RP-PC060」 が選択肢のひとつになるだろう。自宅で使うもよし、旅行先に持っていくもよし、きっと役に立つはずだ。特に、iPad ProやiPhoneをお持ちの方にオススメしたい。

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