12月7日、Microsoftは同社のWEBブラウザ 「Microsoft Edge」 をChromiumベースに移行することを正式発表した。
Chromiumベースの「Microsoft Edge」が2019年に登場
これまでMicrosoftは、Chromiumベースの新ブラウザを開発していると噂されていたが、それは本当のことだった。Chromiumに移行しても名称は変わらず、今後も 「Microsoft Edge」 としてサービスの提供を続ける。
Chromiumは、WEBブラウザのオープンソースプロジェクト。最大手ではGoogleのWEBブラウザ 「Google Chrome」 がChromiumをベースとしており、その他にも複数のWEBブラウザが採用している。
すでにiPad向けにリリースされている 「Microsoft Edge for iPad」
Chromiumベースの新生「Microsoft Edge」は、2019年初頭にベータ版が提供される予定で、同年中に「Windows 10」向けに正式版がリリースされる予定となっている。
また、「Windows 10」以外にもWindows 7/8やmacOS向けにもリリースされる予定で、MacユーザーもMicrosoftのブラウザを利用することができるようになる。
MicrosoftのコーポレートバイスプレジデントのJoe Belfiore氏は、新生「Microsoft Edge」について、「最終的には、多くのユーザーに対して向上したWebエクスペリエンスを体験してもらいたい」と話す。
Microsoftは、2015年に今の「Microsoft Edge」をリリースした。同ブラウザはMicrosoftの独自エンジン「EdgeHTML」を採用していたが、安定性や互換性といった問題が多数存在していたこともあり、最大のライバル「Google Chrome」 とのシェア獲得競争に苦戦。
最近の世界シェアではChromeが65%近くを獲得しているのに対して、Edgeはわずか4%ほど。ちなみに、日本ではChromeのシェアは50%ほどで、次点は「Internet Explorer」。20%弱のユーザーに旧来のブラウザが使用されている。
MicrosoftはChromiumベースの 「Microsoft Edge」 を引っさげて、ユーザー獲得に再チャレンジする計画だ。Chromiumベースに切り替わることで、これらの問題を解決することができるだろう。もちろん、これまでのHTMLレンダリング・エンジン 「EdgeHTML」 を 「Blink」 に変更することで機能も増え、使い勝手が向上するものとみられる。
[ via TechCrunch / img via Microsoft ]