Appleは今年5月、睡眠トラッカーアプリを開発するBedditを買収した。この買収をきっかけに、Appleは将来的に、iPhoneやApple Watch向けに睡眠をトラッキングする機能を搭載するのではないかと予想されているが、もしかすると新機能の正体はユーザーの睡眠トラッキングではなく、睡眠の手助けとなる機能になるのかもしれない。
米国特許商標庁(USPTO)が現地時間6月27日に公開した文書の中に、Appleが取得した特許が存在することが判明。その特許は、ユーザーから取得した様々なデータをもとに、ユーザーの睡眠を分析する機能であったとのこと。
睡眠開始を計測し、アラーム設定時間を自動で調節する機能
Appleが新たに取得した特許は、「Adjusting alarms based on sleep onset latency」という技術で、要はユーザーが眠り始めた時間を基に、アラームの設定時間を調節することができる機能。
iPhoneやApple Watchなどに搭載されたマイクや加速度センサー、心拍センサー等各種センサー系で、ユーザーの睡眠前の行動をチェック。さらに、眠ろうとした時間と実際に眠っている時間を測定することで、眠るまでの間の行動がどのように睡眠に影響するのか、データを蓄積することができるようになるという。
さらに、この機能を活用することで、ユーザーの寝始めた時間からアラームの時間を前後させる機能を使うことができるようになるとのこと。
例えば、もし朝6時に起きたいと考えた場合、当たり前だがユーザーはiPhoneのアラームを同時刻にセットするはず。しかし、もしこの日にうまく寝付けなかった場合、十分な睡眠時間を確保することができない。
もし出かけるまで時間に余裕があるようだったら、少しだけ起きる時間を遅らせたいと願うだろう。しかし、無情にもアラームは朝6時に鳴ってしまうので、結果的に快適な睡眠を妨げることに。
Appleの新特許では、朝の時間に余裕がある場合に限り、自動でアラームを遅らせることができるという。
さらには、iPhoneのカレンダー機能と連動させることによって、アラームの鳴る時間を変更しないようにすることも可能で、必要以上にアラームの設定時間を遅らせてしまうことを防ぐこともできるのだとか。
今回の話は、あくまでもAppleがとある特許を取得したというだけに過ぎず、必ずしも上記のような機能が新型端末に導入されるわけではないのでその点には注意が必要だが、快適な睡眠を得られるスマートフォン、スマートウォッチというキャッチコピーは、忙しい現代人にとって非常に魅力的に映りそうだ。
[ via AppleInsider ]