AppleのCEOティム・クック氏、米国内での生産と部品調達の拡大を示唆

現アメリカ大統領ドナルド・トランプ氏からの要請に対して、Appleは一部の端末の生産をアメリカ国内で行うことを検討しているようだ。

日本経済新聞によると、AppleのCEOティム・クック氏は28日に開催した定時株主総会で、米国内での端末生産や部品の調達の規模を拡大する方針であることを示唆したとのこと。

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トランプ政権に配慮しての発言か

ティム・クック氏は、昨日開催された定時株主総会の場で、とある株主から国内雇用に関する質問を受けた。これに対して、クック氏は「我々はこの国の役に立つ方法を常に模索している。アップルは米国でしか存在しえないことはわかっている」と述べた上で、米国内においてApple製品の一部を製造拡大することを示唆した。

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同氏がこのような発言をした理由は、おそらく現アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏の発言があったからだと思われる。

トランプ氏は、昨年の大統領選挙活動中から、国内雇用の拡大のためにAppleに対して米国内でのiPhone製造を求めていた。

製造業による米国経済の回帰を誓うトランプ氏にとって、Appleの米国回帰は、自身の大統領としての成果として格好のアピールポイントになる。クック氏は現在のトランプ政権に対して一定の配慮をしたことから今回のような発言をしたとみられている。

クック氏によると、Appleは半導体やガラス、接着剤など年間約500億ドル(約5兆6000億円)の部品を米国内で調達している。また、コーニングやスリーエム(3M)などで働く数十万人の従業員や100万人以上のアプリ開発者の生活を支えている。

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決してAppleが米国経済に貢献していないわけではないが、彼の言葉を借りるなら「多くの人は目に見える最終組み立てに執着する」。Appleがいかに米国経済に貢献しているかが、過小評価されているという。

ちなみにiPhoneの受託生産を行う台湾の鴻海精密工業は、2月22日に米国内で液晶パネルを製造する工場を新設することを検討し始めた。この事実を発表した郭台銘董事長は、Appleがこの工場に投資する可能性があることを明らかにしている。

AppleがiPhoneの組み立てを米国内で行うことに関しては、人件費の高さからあまり現実的ではないのは事実だが、関連部品の米国内での生産や部品調達を増やすこと、もしくは米国内企業に対して投資することで、少しでも米国経済へ貢献していることをアピールしたいところだ。

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