本日、Appleは「iOS 10.3 beta 3」を開発者向けにリリースしているが、同バージョンにおける変更点が判明したので詳細をお伝えしよう。
MacRumorsによると、「iOS 10.3 beta 3」の設定アプリに一部変更が加えられていることが確認できたとのこと。
設定アプリ内の[一般]>[情報]>[App]に新しく「App 互換性」という項目が追加されており、同項目内では、iPhone/iPad内にインストールされているアプリの中で未だに64bit対応していない32bitのアプリが一覧で表示される仕組みになっているとのこと。
一覧で表示されているアプリをタップすると、App Storeに遷移するようになっているようだ。
2015年2月に、AppleはApp Store内のアプリに対して64ビット対応をデフォルトとすることを発表し、デベロッパーに対して32bitではなく、64bit環境での開発を求めてきた。このことから、32bitから64bitへの完全移行時期がいずれ起こるのは、ほぼ確実視されていた。
Appleは数週間前からリリースを開始している「iOS 10.3」のベータ版から、旧来の32ビット環境で作られたアプリに対して積極的に警告を表示するようになっており、32bitアプリを起動しようとすると「このアプリは将来のバージョンのiOSでは動作しません。このアプリの開発者は、アプリの互換性を改善するためにアップデートする必要があります」というメッセージが表示されるように。このメッセージを見たユーザーは不安に感じるだろう。
まだ完全移行時期については明らかにはされていないものの、今回の「iOS 10.3 beta 3」でも32bitアプリ関連の機能が追加されたことから、近いうちに32bitアプリをApp Storeから排除する可能性が出てきている。
まだ64bit対応がお済みでないデベロッパーの方は、App Storeから締め出されないうちに、早急に対応しておくことをお勧めする。
ちなみに、今回の「iOS 10.3 beta 3」から、32bitアプリを起動した際に表示される警告ポップアップ内の「詳しい情報(Learn More)」からも、「App 互換性」項目に遷移するようになっているとのことだ。