
Appleは、年次開発者会議「WWDC25(Worldwide Developers Conference 2025)」を日本時間6月10日午前2時より開幕する。会期は6月10日から14日までで、今年もオンライン形式を基本としつつ、現地Apple Parkでは特定の開発者や学生を招いた対面イベントも同時に実施する。
初日には恒例の基調講演(Keynote)と「Platforms State of the Union」がオンライン配信され、iOS 19をはじめとする主要OSの次世代アップデートや、AppleのAI戦略「Apple Intelligence」に関する新情報が発表される見通しだ。
WWDC25 基調講演の概要と見どころ

基調講演は日本時間6月10日(米国太平洋夏時間6月9日)午前2時よりスタート。Appleはこの場で、iPhone、iPad、Mac、Apple Watch、Apple TV、Apple Vision Proなど、各プラットフォームにおける次世代ソフトウェアの全貌を明かすと予想されている。
中でも注目されるのが、iOS 19を中心とした大規模なデザイン刷新だ。最新の報道によれば、iOS 19、iPadOS 19、macOS 16はそれぞれvisionOSに着想を得た新たなインターフェースを採用し、アイコンやメニュー、アプリのUIに大きな変更が加えられる。これにより、Appleデバイス間で一貫性のある操作体験が実現されるとみられている。
また、Apple独自の生成AI機能「Apple Intelligence」も、ついに本格展開を迎える可能性が高い。バッテリー寿命を延ばすAIベースの管理機能や、AirPods向けのスマート機能、栄養管理を可能にする新しいヘルスアプリなどがiOS 19に統合されるという観測もある。
各OSの進化とUIの刷新が注目ポイントのひとつに?

iOS 19とiPadOS 19は、操作体系やUIを根本から見直し、visionOS風の「浮遊感あるガラス調デザイン」を導入。アプリボタンは丸みを帯びた形状に再設計され、下部にはピル型のナビゲーションバーを採用する可能性がある。macOS 16も同様に、新アイコン、新ウィンドウスタイル、統一感のあるメニュー構造へと進化し、デバイス間でのシームレスな体験を強化する。
watchOS 12ではvisionOSを彷彿とさせるインターフェースエレメントが一部取り入れられ、Apple Intelligenceを活用した新機能が搭載される予定。ただしApple Watchの処理能力の制約上、完全なオンデバイスAI体験は提供されない見込みだ。
Platforms State of the Union:開発者向けセッションも充実
基調講演に続いて、日本時間6月10日午前5時からは「Platforms State of the Union」が配信される。このセッションでは、iOS、iPadOS、macOS、watchOS、tvOS、visionOSに向けた最新ツールやAPI群が技術的な観点から深掘りされ、開発者に向けた具体的な導入方法やガイドラインが紹介される。
また、会期中は100以上のセッション動画がApple Developerアプリや公式ウェブサイト、YouTubeチャンネルにて順次公開され、Appleのエンジニアやデザイナーによる1対1のラボセッションやグループラボもオンラインで提供される。
WWDC25の視聴方法
WWDCの各セッションは、以下の複数の方法で誰でも無料で視聴可能。
- Apple公式サイト:https://www.apple.com/jp/
- Apple Developerサイト:https://developer.apple.com/jp/
- Apple TVアプリ(iPhone、iPad、Mac、Apple TVなどで視聴可能)
- Apple公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@Apple
- Apple Developerアプリ(iOS/macOS向け)
配信終了後はオンデマンドでの再生も可能なため、リアルタイムでの視聴が難しいユーザーも安心だ。
AI時代に向けたAppleの戦略が明らかに
WWDCは単なる開発者向けイベントにとどまらず、Appleの次なる戦略や技術の方向性が示される場でもある。GoogleやSamsungが生成AI分野で先行するなか、Appleがどのように独自のAI機能をiOSやmacOSに統合し、ユーザーの体験を再定義しようとしているのかに注目が集まる。
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(画像:Apple)