Rockstar Gamesは5月6日、｢GTA｣ シリーズ最新作『Grand Theft Auto VI（GTA VI）』の第2弾トレーラーを公開した。初の映像が登場したのは2023年12月。それから約1年半を経て、ようやく続報がもたらされたことになる。
今回のトレーラーでは、本作の主人公となるルシア・カミノスとジェイソン・デュヴァル、そして彼らが直面する物語の核心が明らかにされている。
バイスシティの光と影。複雑な人間模様が交錯する世界
物語の舞台は、シリーズファンにはおなじみの「バイスシティ」を含む、フロリダをモチーフにした架空の州「レオニダ」。Rockstarによると、本作は「シリーズ史上最大かつ最も没入感のある進化」を遂げており、その片鱗が今回の映像にも色濃く現れている。
トレーラーには、アメリカ南部特有の陽光に包まれた海沿いの街並みや湿地帯、モーテル、ストリップクラブなど、バイスシティならではの風景が次々と映し出される。背景に流れるのは、The Pointer Sistersによる1986年のヒット曲「Hot Together」。ポップでレトロなサウンドが、危うさと甘美さを同時に感じさせる映像に絶妙にマッチしている。
しかし、舞台の美しさとは裏腹に物語は過酷だ。ジェイソンとルシアは、人生のスタート地点から「負けが確定していた」かのような背景を持つキャラクター。計画していた“イージースコア”（簡単なひと稼ぎ）が裏目に出たことで、2人は「アメリカで最も陽気な場所の、最も暗い一面」に足を踏み入れることになる。そこには、犯罪、陰謀、そして州全体を巻き込む巨大な構図が広がっており、2人は互いを信じ合うことでしか、生き延びる術がない。陽光降り注ぐバイスシティの奥底で、ジェイソンとルシアの逃避行が始まる。
キャラクター紹介
Rockstarの公式サイトでは、主要キャラクターの詳細なプロフィールも明かされている。
- ジェイソン・デュヴァル：軍歴を持ち、ドラッグランナーとして生きてきた男。ルシアとの出会いが彼の人生を変えるかもしれない。
- ルシア・カミノス：少年期から父に格闘術を仕込まれ、過酷な人生を戦ってきた。レオニダ刑務所からの出所後、自らの手で ｢ママの夢｣ を現実にしようとする。
- カル・ハンプトン：ネット陰謀論者で、ジェイソンの友人。世の中の闇に染まりながらもどこか憎めない存在。
- ブービー・アイク：地元の有名人。裏社会から表社会へとステップアップし、音楽レーベル ｢Only Raw Records｣ のオーナーでもある。
- ドレクアン・プリースト：かつてはストリートの売人、今は音楽業界で一発を狙う若きプロデューサー。
- リアル・ダイメズ：バイラルヒットで一世を風靡した女性ラップデュオ。新たな成功を夢見る。
- ラウル・バウティスタ：経験豊富な銀行強盗。リスクを取ることでこそ報酬が得られると信じている。
- ブライアン・ヘダー：老練なドラッグランナー。表向きはビーチバム、実はしたたかな取引人。ジェイソンに家を貸しつつ、裏の仕事を命じる存在。
リリース時期と対応プラットフォーム
本作は当初2025年秋の発売が予定されていたが、開発スケジュールの見直しにより、2026年5月26日に延期された。対応プラットフォームはPlayStation 5およびXbox Series X/S。現時点でPC版についての言及はない。
Rockstarは延期について「ファンの皆様のご期待と関心には心から感謝している」とコメントし、完成度を高めるための判断であることを強調している。
『GTA VI』は、10年以上にわたり業界の金字塔として君臨してきた前作『GTA V』の次を担う超大型タイトルだ。新たな主人公、時代性を映し出すロケーション、そして一筋縄ではいかない登場人物たちが織りなすストーリーは、単なるオープンワールドの枠を超えた、現代アメリカの縮図ともいえる内容になりそうだ。
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(画像：Rockstar Games)
