アメリカン航空、2026年より機内Wi‑Fiを無料化。空でもネットに “繋がる” 時代は当たり前に?

アメリカ最大の旅客数を誇る航空会社、アメリカン航空 (AA) は、2026年1月より機内Wi‑Fiサービスを無料化すると発表した。対象となるのは、同社保有機材の約9割におよぶViasat、Intelsatの高速衛星通信機器を搭載した航空機。国内線・国際線を問わず幅広い便で、フライト中のインターネット接続が利用できるようになる。

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アメリカン航空が2026年1月より機内Wi‑Fiサービスを無料化

これまでAAは、一部の機内サービスでApple MusicやApple TV+の無料ストリーミングを提供していたものの、Wi‑Fi接続については有料制を維持してきた。他社、たとえばデルタ航空やJetBlueなどがすでに無料Wi‑Fiを導入するなかで、AAの有料モデルは 「やや時代遅れ」 との指摘も受けていた。しかし今回の発表で、同社は 「米国内最多の無料Wi‑Fi提供機数」 を掲げ、他社のネットワーク規模の大きさを武器に自社の優位性をアピールしている。

提供する無料Wi‑Fiの品質は、衛星通信大手ViasatおよびIntelsatのネットワークを活用し、地上レベルに匹敵する “ベスト・イン・クラス” の高速通信を謳う。サービスの実装に向けては、2024年末から一部ルートでベータテストが実施されており、その性能は当初の期待を上回る結果となった。

提供元であるAAは、モバイル通信大手AT&Tと連携し、新たなネットワーク基盤を整備してきた。接続にあたっては、同社のマイレージプログラム 「AAdvantage」 への登録が必要だが、会員登録自体は無料で、実質的には誰でも利用できる開かれた仕組みだ。

もっとも、今回の無料化はAA全機材に及ぶわけではなく、一部の旧型機──特にPanasonic製の従来型通信システムを搭載した機材については対象外となる見込みだ。とはいえ、現在AAが進めている新造機および改修プログラムではViasat/Intelsat搭載が標準仕様となっており、対象外機材は今後徐々に減少するだろう。

低軌道衛星通信サービス「Starlink」を活用した高速インターネットが一部航空会社に導入されているように、航空業界はいま地上のデジタルサービスと同等の体験を、空中で提供する段階に突入している。今後は空の上でも 「つながっている」 ことが、当たり前になる時代がやってくるのかもしれない。

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