Nothing Technologyは4月18日、新製品発表イベントを東京都内で開催。完全ワイヤレスイヤホン 「Nothing Ear」 「Nothing Ear (a)」 をグローバルに向けて発表した。
また、既報のとおり同社のスマートフォン製品 「Nothing Phone」 シリーズと、オーディオ製品 「Nothing Ear」 シリーズにChatGPTを導入することを明らかにしている。
前述したように、今回の新製品発表イベントは日本の東京での開催となった。Nothing Technologyにとって、日本で新製品発表イベントを開催するのは初。また、CEOのカール・ペイ氏も来日している。
ソニーや任天堂など、日本企業に感銘を受けたというカール・ペイ氏だが、今回のイベントで待望の日本オフィスを立ち上げ、日本におけるNothingのチームを作ることができたことを報告した。
先日発売した 「Nothing Phone (2a)」 に、Nothingとして初めてFeliCaを搭載したのも、日本への本格進出を果たすために重要な取り組みだったとのこと。結果として、Xなどソーシャルメディアで大きな反響を呼ぶなど、Nothingにとっては嬉しいサプライズであったという。
今回の新製品発表会は、国内の報道関係者に加えて、50名の一般ユーザーを抽選で招待するかたちでの実施となった。会場では、新製品を初お披露目を行い、その様子を全世界に向けてオンラインでライブ配信した。また、今回発表された新製品を余すことなく展示するなど、かなり力を入れたイベントになっていた。
なぜこれほど力を入れたイベントになっているのか。それはNothing Japan マネージングディレクター 黒住吉郎氏が説明している。
まず、日本のユーザーは、各プロダクトに対して常にデザインや機能性など細部に至るさまざまな部分を大切にしており、イノベーティブで優れたデザインに対して強い思いのあるNothingにとって、価値観を共有できる重要なコミュニティであるという。
日本への上陸以来、ユーザーのオーガニックなサポートに牽引する形でマーケットにうまくフィットできていると説明し、日本においてNothing.Techのアクセス数は世界全体で5番目に多く、ユニークビジター数は150万人を超えていることを明らかにした。
また、昨年12月に開催した京都でのイベントでは、200名以上のデザイナーや学生が参加し、Nothingのデザインフィロソフィーに興味深く耳を傾けた。
デザインへの深い伝統であったり、高いアンテナを持つ日本のユーザーを理解すること。そして、理解するだけではなく、うまく活用して日本において本格展開するためのしっかりとした拠点を、この日本に構築していきたいと話す。
また、日本に拠点をつくることは、Nothingにとって日本国内展開だけのためではなく、Nothingを世界的なブランドにするための足がかりにしたいと思っているという。
そのためには日本のユーザーのニーズをしっかりと満たすことが重要。そのひとつが前述のNothing Phone (2a)へのFeliCa搭載だった。
現状は直販サイトでの展開のみだったが、これからは販売チャネルやパートナーを順次拡大していく考えであるといい、発表会当日にIIJmioがNothing Phone (2a)の取り扱いを開始すると発表している。
加えて、日本という地の利を生かすデザインや最先端の研究をする拠点の展開も、可能性として視野に入れていることを明らかにした。
ちなみに、カール・ペイ氏は発表会のなかで 「今後私は頻繁に日本に戻ってくるつもりでおり、そのたびにNothingが少しずつ大きくなっていることを楽しみにしています。」 とコメントした。また近いうちに、日本で発表会を行ったり報道陣の取材に応じることもあるのかもしれない。
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