現地時間2月2日、Appleは2023年第1四半期 (2022年10~12月期) の決算発表を行った。
同四半期の売上高は1171億5400万ドル (約15兆810万円) で、前年同期比5.5%減。純利益は299億9800万ドルで前年同期比13.4%減。1株あたり利益は1.88ドル。
参考情報として、昨年同期 (2022年第1四半期) は売上1239億4500万ドル、純利益は346億3000万ドルだった。
2019年以来、4年ぶりの減収減益に
各製品の売上高、会社全体の売上高・純利益 (および増減) は以下表のとおり。
総売上高 | 1171億5400万ドル ( -5.5% ) |
---|---|
純利益 | 299億9800万ドル ( -13.4% ) |
売上高 | |
---|---|
iPhone | 657億7500万ドル ( -8.2% ) |
Mac | 77億3500万ドル ( -28.7% ) |
iPad | 93億9600ドル ( +29.6% ) |
Wearable & Home | 134億8200万ドル ( -8.3% ) |
Service | 207億6600万ドル ( +6.4% ) |
今期の決算は、売上高が前年同期比5%減となる1171億5400万ドル、純利益が前年同期比13%減の299億9800万ドルとなり、売上高と1株あたり利益ともに市場予測を下回る低調な決算となった。減収減益は2019年以来、約4年ぶり。
部門別に見ると、iPhoneが8.2%減の657億7500万ドル、Macが28.7%減の77億3500万ドル、ウェアラブルが8.3%減の134億8200万ドルとなった。iPhoneに関しては中国内のコロナウイルス拡大により工場の稼働率が低下し、生産・供給が滞ったことが大きな要因となったとみられる。Macは昨秋に新製品が投入されなかったことなどが響いた可能性がありそうだ。
一方で、iPadは29.6%増となる93億9600ドル、サービス部門は6.4%増の207億6600万ドルとなった。
地域 | 売上高 |
---|---|
アメリカ | 492億7800万ドル ( -4.3% ) |
ヨーロッパ | 276億8100万ドル ( -7.0% ) |
中国 | 239億500万ドル ( -7.3% ) |
日本 | 67億5500万ドル ( -5.0% ) |
アジア太平洋地域 | 95億3500万ドル ( -2.8% ) |
地域別の売上高では、日本市場だけでなく米・欧市場でも売上高が減少した。エネルギー価格が高騰した欧州では7%減、新型コロナウイルスの感染拡大でロックダウンなどが実施された中国では7.3%減、アジア太平洋地域で2.8%減となっている。
今回の決算内容についてティム・クックCEOは、iPhoneの供給制約のほか、為替とマクロ経済の悪化が影響したことを明らかにしている。特に為替の影響については減収の8%程度を占めていたとのことだ。
今回の決算発表を受けて、米国株式市場ではApple株が時間外取引で同日終値から5%近く値を下げた。
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