現地時間4月28日、Appleは2022年第2四半期 (2022年1~3月期) の決算発表を行った。
同四半期の売上高は972億7800万ドル(約12兆7282万円)で、前年同期比9%増。純利益は250億1000万ドルで前年同期比6%増。1株あたり利益は1.52ドル。
昨年同期 (2021年第2四半期) は売上895億8400万ドル、純利益は236億3000万ドルだった。
売上高・純利益ともに四半期ベースで過去最高を記録
各製品の売上高や会社全体の売上高・純利益 (および増減) は以下の表のとおり。
総売上高 | 972億7800万ドル ( +9% ) |
---|---|
純利益 | 250億1000万ドル ( +6% ) |
売上高 | |
---|---|
iPhone | 505億7000万ドル ( +6% ) |
Mac | 104億3500万ドル ( +15% ) |
iPad | 76億4600ドル ( -2% ) |
Wearable & Home | 88億600万ドル ( +12% ) |
Service | 198億2100万ドル ( +17% ) |
今期の決算は、世界的な半導体不足やロシアのウクライナ侵攻による影響が心配されていたが、実際には総売上高は前年同期比9%増の972億ドル、純利益も前年同期比6%増の250億ドルと事前の市場予想を上回る形となり、また売上高および純利益ともに四半期ベースで過去最高となった。
地域 | 売上高 |
---|---|
アメリカ | 408億8200万ドル ( +19% ) |
ヨーロッパ | 232億8700万ドル ( +5% ) |
中国 | 183億4300万ドル ( +4% ) |
日本 | 77億2400万ドル ( -0.2% ) |
アジア太平洋地域 | 70億4200万ドル ( -7% ) |
好決算を維持した要因としては、世界的な半導体不足をうまく乗り切ったことと、iPhoneの販売が堅調であったことが挙げられる。
部門別に見ると、iPhoneの販売は前年同期比6%増の505億ドル、Macは15%増の104億ドル。Apple WatchやApple TVなどが入るウェアラブル&ホームデバイスについては12%増の88億ドル。Apple MusicやApple TV+などが入るサービス部門は17%増となる198億ドルとなっている。
対して、iPadについては前年同期比2%減の76億ドルとなった。これは供給に関する制約が影響したためであるという。
地域別の売上高は、米国市場は19%増と好調で、ヨーロッパ・中国市場で1桁台ではあるが4〜5%の着実な増加を達成している。中国におけるスマートフォン需要の減衰の懸念は多少払拭された印象だ。一方で日本市場においては0.2%、アジア太平洋地域では7%の減速となった。
ルカ・マエストリCFO (最高財務責任者)によれば、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、Appleがロシア市場から撤退したことは今回の売上高にマイナスの影響があったとのこと。しかし、その影響は次回の決算発表 (2022年度第3四半期) にさらに大きな影響を与える可能性があるとのこと。
また、新型コロナウイルスによる中国域内のロックダウンで、工場や港などが停止していることもまた、売上高に影響を与える可能性があるとしている。影響の規模は40億〜80億ドル。
なお、今回の決算発表において、Appleは自社株買いプログラムを900億ドル拡大すること、四半期配当を5%増配することを発表している。
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