現地時間6月7日、Appleは開発者向けイベント 「WWDC21」 の基調講演を配信し、iCloudに複数の新機能を追加する 「iCloud+」 を発表した。
iCloudに複数の機能を追加する 「iCloud+」 が提供開始へ
「iCloud+」 は、これまでAppleが提供してきたクラウドストレージ 「iCloud」 に対していくつかの新機能を追加し、提供するサービス。iCloudに課金するユーザーのみに提供するため、5GBの無料プランとの実質的な差別化でもある。
「iCloud+」 には、「Private Relay」 「Hide My Email」 「HomeKit Secure Video」 の3つの新機能が提供される。
①Private Relay
Safariにおける、新しいプライバシー機能。2つの異なるインターネットリレーを経由し全ての通信を暗号化するため、ユーザーのブラウジング履歴を(Appleを含めた)誰もが追跡することができない。詳細は明かされていないものの、セーフティにインターネットを使える機能になるようだ。
②Hide My Email
ウェブ上のフォームなどで、ユニークでランダムなメールアドレスを本物のアドレスに代わりに入力。個人のメールボックスにメッセージを転送できる機能。本当のメールアドレスの情報を他社に渡すこともなくなる。
③HomeKit Secure Video
これまでiCloudは5台までホームセキュリティカメラを接続できたが、「iCloud+」 ではこの制限が撤廃。いくらでもホームセキュリティカメラを接続可能に。その動画データは、iCloudストレージ容量に含まれない。
「iCloud+」 の料金体系は、これまでの 「iCloudストレージ」 と同じ料金で利用可能だ。50GBは130円/月、200GBは400円/月、2TBは1,300円/月。無料で5GBは利用できるが、上記の新機能は利用できない。
iCloudにも新機能が追加
さらに、「iCloud」 には以下の2つの新機能が追加されるとのことだ。
Account Recovery
パスワードを忘れたり、ロックされた場合にアカウントに再ログインするための方法として提供されるセキュリティ機能。家族や友人などの信頼する人を 「復旧用の連絡先」 に追加できるように。ただし、家族や友人はあなたのデータにアクセスできるわけではなく、パスワードを忘れた場合に電話やメッセージで再ログインに必要なコードをもらうことができる、という仕組みになるようだ。
Digital Legacy
“デジタル遺産プログラム” として訳される同機能は、自分自身が亡くなったあとに、家族や友人にデータを引き継げるというもの。「故人アカウント管理連絡先」 に他ユーザーを登録することで、あなたが亡くなったときにアクセスすることが可能になる。
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