今年秋、Appleが発売するとみられる 「iPhone 13」 シリーズは、5Gのミリ波に対応したモデルの販売国が拡大する予定のようだ。TF International Securitiesの著名アナリストMing-Chi Kuo氏が投資家向けレポートの中で報告した。
iPhone 13シリーズ、ミリ波対応モデルの販売国が拡大か
5GにはSub6とミリ波という大きく分けてふたつの周波数帯が存在する。現行モデル(iPhone 12シリーズ)は、米国のみでSub6とミリ波の両周波数帯に対応したモデルが販売されており、日本などの国ではSub6のみに対応したモデルが販売されている。
Ming-Chi Kuo氏によると、次期iPhoneはアメリカ以外にも日本、ヨーロッパ、オーストラリア、カナダでもミリ波対応モデルが販売される予定だという。
サブ6GHz帯は広範囲に電波が届きやすいという特徴がある反面、周辺の電波の干渉を受けやすい。対するミリ波帯の電波は直進性が高く広範囲を網羅するにはやや不向きだが、電波干渉を受けることが少なく人口集中エリアなどでの展開に向いているとされている。
この両方の周波数帯が利用できるようになることで、どちらか一方のみに対応したモデルに比べ高速なモバイルデータ通信を利用できることになる。
iPhone 12シリーズにおいては、販売対象国が米国のみとかなり限定的であったため、ミリ波対応モデルの販売数は全体の30〜35%程度であったようだが、両周波数帯に対応したiPhone 13シリーズではミリ波対応モデルの販売数は全体の55〜60%に増加する可能性がある、とKuo氏は分析する。
そこで気になるのは日本における5Gエリアの範囲についてだが、現在主要3キャリアは5G基地局の設置を進めていて、徐々にではあるがエリアが拡大している。次期iPhoneが発売する頃には、いまよりもうちょっと5G通信が利用できるエリアが拡大していることだろう。
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[ via MacRumors ]