Apple、iPhoneにベイパーチャンバーサーマルシステム(熱拡散装置)を搭載か

Appleは近い将来、性能の高い冷却装置をiPhoneに搭載することを計画しているのかもしれない。

現地時間15日、Appleの未発表製品に関して高い予測精度を誇るTF International SecuritiesのアナリストMing-Chi Kuo氏は、投資家向けレポートの中で、Appleが将来のiPhoneに搭載を検討している技術に関する情報を伝えた。

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将来のiPhoneにはベイパーチャンバーが採用か

Kuo氏によれば、AppleはiPhoneにベイパーチャンバーサーマルシステムを搭載することを計画しているという。

ベイパーチャンバーとは、容器内に少量の液体(作動液)を密閉させ、その作動液を蒸発・凝縮させることで熱を移動させる、ヒートパイプと同じ金属製放熱部材になる。一般的なスマートフォンに搭載されているグラファイトシートに比べてより高い熱伝導力を持ち、より高い効率下でデバイスを冷やすことが可能だ。

ベイパーチャンバーは、一定の強度を持ったまま薄くするには相応のコストと高い技術が必要になるため、一般的なスマートフォンに搭載されることはほとんどなかった。

しかし、昨今のスマートフォンは高性能化が進んでいて、さらに5Gネットワークを利用した通信などになると、どうしても発熱が大きくなりがち。これを解決するためのひとつの方法として、Appleはベイパーチャンバーサーマルシステムの導入を検討しているのだろう。

発熱を抑えることができるようになれば、プロセッサの処理の低速化を防ぐことができるようになるほか、さらなる高速化や部品の故障を防ぐことが可能になるとみられる。

もし実現したとして、デバイスの価格がより高額になる可能性もなきにしもあらずではあるものの、Appleは次世代のiPhoneに向けて様々な試みをテストしているようだ。

ちなみにMing-Chi Kuo氏によれば、同技術を搭載したiPhoneは早ければ2021年に登場する。ただし、初期にテストされていたベイパーチャンバーサーマルシステムはAppleの求める基準を満たすことができていないという。実際に投入されるのは2022年以降になる可能性もありそうだ。

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[ via AppleInsider ]

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