MagSafe充電器を購入したiPhone 12ユーザーは、使用する電源アダプタに注意が必要だ。YouTuberのAaron Zollo氏によれば、MagSafe充電器を使ってiPhone 12 Proを充電する際、Apple純正20W電源アダプタを使用しなければ同ワイヤレス充電器の最大出力15Wで充電できないことがわかった。
同氏は現地時間26日に自らのYouTubeチャンネル 「zollotech」 にて公開した動画内で、MagSafe充電器のスピードテストを実施。Apple純正の20W電源アダプタと、サードパーティの電源アダプタを使用して出力を測定。検証から、Apple純正20W電源アダプタでなければiPhone 12シリーズが対応する15Wフルスピード充電が利用できないことがわかったと伝えた(via MacRumors)。
Aaron Zollo氏がさらにテストを続けたところ、USB-PD 3.0に対応している一部のサードパーティ充電器であれば15Wワイヤレス充電ができることがわかったとのこと。
MacRumorsのライターのSteve Moser氏は、Anker PowerPort III Nano 20WやAUKEY Omnia Miniなどの製品が15Wの高速ワイヤレス充電を利用できるとしている。
MagSafe充電器、現時点では純正20W電源アダプタ使用時のみ15Wフルパワー充電可能
テストで使用されたのは、前述のApple純正20W電源アダプタに加えて、iPhone 11 Proシリーズに同梱されていた18W電源アダプタ、そしてMacBook Pro 16インチモデル用の96W電源アダプタ、Anker PowerPort Atom PD 1(30W)など。
これらの電源アダプタとMagSafe充電器を使って充電した際、Apple純正20W電源アダプタのみ15Wの出力が可能で、それ以外の電源アダプタの場合は最大13W、低いものだと9W前後での充電になったという。
- Apple 20W Power Adapter:15W
- Apple 18W Power Adapter:13W
- Apple 96W MacBook Pro Power Adapter:10W
- Anker 30W PowerPort Atom PD 1:7.5〜10W
- Aukey 65W Power Adapter:8〜9W
- Pixel 4/5 Charger:7.5〜9W
- Note 20 Ultra Charger:6〜7W
このことからMagSafeによるフルスピード充電(15W)は、Appleの特定の電源プロファイルを導入した電源アダプタが必要とみられ、現時点ではサードパーティ製品で同プロファイルを導入した製品はない模様。同プロファイルを導入した新製品が登場するまでは、Appleの純正20W出力の電源アダプタを利用する必要があるということになる。
ちなみにAaron Zollo氏は、iPhone 11 Pro MaxをMagSafeで充電したときの出力も計測。結果は5Wで、従来までの高速ワイヤレス充電7.5Wよりも低い数字になったことを報告した。MagSafeはiPhone 12シリーズのみで利用した方が良さそうだ。
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