人気バトルロイヤル『Fortnite』のApp Storeからの削除をめぐり、Appleと対立するEpic Gamesは現地時間17日、AppleがEpicの開発者アカウントを停止する措置を実行する旨を通知してきたことを明らかにした。アカウント停止は8月28日に行われる予定で、Epic Gamesの所有するすべての開発者アカウントが対象となるとのこと。
この件を受けて、Epic Gamesはカリフォルニア北部地区連邦地裁に対してアカウント停止の差し止めを申し立てしたという。
AppleがEpic Gamesに対し開発者アカウントを停止する旨を通達
この問題は、今月13日にEpic Gamesがサーバー側のアップデートによって『Fortnite』に独自決済システムを導入したことが発端。
AppleはApp Storeで配信するアプリに対し、購入額の30%の手数料がAppleに入る決済システムを導入することを求めているが、Epic Gamesが前述の方法でこのガイドラインに違反。AppleはApp Storeから『Fortnite』を削除した。アプリ削除を受けて、Epic GamesはAppleを独占禁止法違反で提訴している。
Epic Gamesは開発者アカウントがなくなると、『Fortnite』だけでなく他のゲームにも影響が及ぶと説明している。というのも、Epic Gamesは多くのゲームで使用されているゲームエンジン 「Unreal Engine」 の開発元。同社の開発者アカウントが停止されることで、「Unreal Engine」 のiOS/iPadOS、macOSなどAppleのOS群との互換性を維持できなくなる可能性がある。
すなわち、Appleのプラットフォームでは 「Unreal Engine」 を利用したアプリが利用できなくなる可能性があるということ。もはやAppleとEpicだけの問題ではなく、ゲーム業界全体の問題として大きな影響を与えかねない。果たしてこの問題はどのように解決に至るのか。今後の両社の対応に注目が集まる。
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