Apple、2020年第2四半期(20年1~3月期)決算を発表。増収も純利益は減少

現地時間4月30日、Appleは2020年第2四半期 (2020年1~3月期) の決算発表を行った。

Appleの同四半期の売上高は583億1300万ドルで、前年同期比で0.5%の微増となった。しかし、純利益は112億4900万ドルで前年同期比3%減。希薄化後の1株あたり利益は2.55ドルとなり、いずれも事前の市場予測を上回っている。

参考情報として昨年同期 (2019年第2四半期) の売上高は580億1500万ドル、純利益115億6100万ドルだった。

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iPhone・ウェアラブル・サービス部門が過去最高の売上記録

2020年第2四半期 (2020年1~3月期)の各製品群の売上高や会社全体の総売上高・純利益 (および増減) は、以下の表のとおり。

総売上高 / 純利益 (カッコ内は前年同期比)
総売上高 583億1300万ドル ( +0.5% )
純利益 112億4900万ドル ( -3% )
各製品の売上高 (カッコ内は前年同期比)
  売上高
iPhone 289億6200万ドル ( -7% )
Mac 53億5100万ドル ( -3% )
iPad 43億6800ドル ( -10% )
Wearable & Home 62億8400万ドル ( +23% )
Service 133億4800万ドル ( +17% )

カテゴリー別の売上高は、iPhoneが7%減、Macが3%減、iPadが10%減となった。一方で、ウェアラブル&ホーム部門が23%増、サービス部門が17%増となった。ウェアラブル&ホーム部門とサービス部門が好調を記録した理由は、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大にともない自宅で待機するユーザーが多くなった影響が大きい。

ウェアラブル&ホーム部門はAirPodsApple WatchHomePodなどが含まれる部門。さらにサービス部門はApple MusicやApple Arcadeといった各種サブスクリプションサービスや、iCloudといった定額サービスが含まれる。Appleはこのサービス部門の拡大を急務と考えているが、今回の新型コロナの影響もありユーザー数の拡大につながった。

地域別の売上高 (カッコ内は前年同期比)
地域 売上高
アメリカ 254億7300万ドル ( -0.5% )
ヨーロッパ 142億9400万ドル ( +9% )
中国 94億5500万ドル ( -7% )
日本 52億600万ドル ( -6% )
アジア太平洋地域 38億8500万ドル ( +7% )

地域別の売上は米国、中国、日本の3地域が減少、ヨーロッパ、アジア太平洋地域については7%以上の増加となっている。

今回の決算内容はアナリスト予測よりも良い結果となったが、その要因は4月に投入された新製品にあるようだ。AppleのCEOティム・クック氏は4月後半に投入した新製品(iPad ProiPhone SE 第2世代など)で4月前半までの業績落ち込みの挽回ができたと発言している。

ただし、Appleは次回決算の業績予測の提示をしないことを発表した。COVID-19による影響が今後も続く見通しであることから、不確実性を考慮して提示しないことを決めたという。Appleが業績予測を提示しないのは約10年ぶり、業績の先行き不安からAppleの株価は時間外取引で下落している。

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