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4K Gamer Pro レビュー|Nintendo Switchを4Kにアプコン。キレイな画面でティアキンやスプラを遊んじゃおう

映像技術の進歩により、4K解像度はますます一般的になってきた。しかし、我々の所有する映像ソースは必ずしも4Kに対応しているわけではない。

身近なものでいえば、例えばNintendo Switch。Nintendo Switchは、1080p (1920×1080) のフルHD画質で、4Kに比べると画面の解像度は4分の1程度に留まり、リビングにあるような大きなテレビでプレイする際には画面の荒さが気になってしまうことも。

そこで便利なのが今回紹介する 「4K Gamer Pro」 。同製品はフルHDソースの映像を4K解像度にアップコンバートしてくれる製品だ。本日よりMakuakeにてクラウドファンディングが実施される。

ECサイト 「でものっちゃ」 を運営しているサンマックス・テクノロジーズより本製品のサンプルをご提供いただき、事前に試してみることができたので詳しくご紹介したい。よりキレイな映像でNintendo Switchをプレイしたい方は要チェックだ。

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「4K Gamer Pro」 とはどんな製品?

今回紹介する 「4K Gamer Pro」 は、Nintendo Switchなどから出力されるフルHD (1080p) 映像を4K画質にしてくれる、HDMIアップコンバーターだ。

元の映像の画素数を4倍に増やし、それぞれのピクセルに必要な色を足してやることで、擬似的に4K解像度を実現する技術を使用。もちろん、純粋な4K解像度に変換することができるわけではないが、それでも同製品を通すことで、コントラストや輪郭を強調した、より鮮明な映像のなかゲームをプレイしたり、映像を視聴することが可能になる。

また、同製品はフレームレートを最大60fpsにキープすることができるため、アクションゲームなどではより滑らかな映像のもと安定してプレイできるようになる。

対応デバイスは、HDMIを経由して映像を出力するデバイス。Nintendo Switchだけでなく、Fire TVやChromecastなどに利用することも可能だろう。

また、フルHDテレビにPS4やPS5、Xboxの映像を出力したいときにも使えるかもしれない。長期の出張の際、ホテルなどの滞在先に4Kテレビがないときに少しでも画質を上げられるツールとして役立つのではないだろうか。

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デザイン

「4K Gamer Pro」 のデザインをチェック。本製品は、スティック型のコンバーター本体と、電力供給用のUSB Type-A to Cケーブル、延長用の短いHDMIケーブルの3点で構成されている。

スティック型の本体にはオス側とメス側が用意されていて、オス側はHDMI IN (入力) 、メス側はHDMI OUT (出力) と電力供給用のUSB Type-Cコネクタが搭載されている。これらのコネクタに先ほどのケーブルたちを接続し、あとはコンソールや各種デバイスに接続することで映像をアップコンバートすることが可能だ。

スティック本体の大きさは指2本分🤞程度。大きめな消しゴムくらいの大きさなので、配線に困ることはほとんどないはずだ。本体中央には丸の白いボタンが用意されているが、これはアップコンバートした画面品質を変えるためのもの。詳しくは後述する。

接続の仕方

4K Gamer Proの使い方はとても簡単。4K Gamer Proをテレビと接続機器との間に設置するだけだ。

もっと詳しく説明すると、4K Gamer Proのうしろ側 (メス側) にあるHDMI OUTに、テレビから伸ばしてきたHDMIケーブルを接続し、今度は前側 (オス側) にあるHDMI INに、接続したいデバイスと付属の 「HDMI Extender」 ケーブルを接続する。

あとはHDMI OUTの下にあるUSB Type-Cポートに付属のUSB Type-A to Cケーブルを接続して電力を供給すれば良い。Nintendo Switchの場合なら、ドックに搭載されているUSB Type-Aポートに接続するだけでOKだ。

ただし、USB Type-Aポートが搭載されていないデバイスと接続する際には、自前のUSB Type-A電源アダプターが必要になる点に注意が必要。

現在はスマートフォンをはじめ、様々な機器のType-C化が進んでいることもあり、Type-Aを搭載した電源アダプターを持っていない、という人もいるかもしれない。

もし古いiPhoneを持っているなら、5WのType-A電源アダプターが付属品として同梱されているため、それを使用すればOK。棚の奥でホコリをかぶっているiPhoneのパッケージを探してみていただきたい。

なお、USB Type-Cを搭載した電源アダプターでUSB Type-C to Cケーブルを使って給電できないか試してみたのだが、残念ながら筆者の環境では利用できなかった。

4K Gamer Proを使って擬似4K環境でプレイしてみた

4K Gamer Proとテレビと接続機器をすべて正しく接続できたら、テレビ側に無事映像が出力されているはずだ。

4K Gamer Proは3種類のアップコンバーターモードと完全オフモード (パススルーモード) の4種類が用意されており、本体に内蔵されているLEDランプが青色に点灯していたらアップコンバーターモードが起動している合図だ。

モードは 「HIGH (100%) 」 「MEDIUM (50%) 」 「LOW (20%) 」 の3種類となっていて、LEDランプの明るさによって見分けることができる。

例:(暗) LOW → MEDIUM → HIGH (明)

これほどの違いは感じられなかったが、ボヤけていた部分はクリアに描写されるようになった印象を受けた

「HIGH」 はもっともハッキリとした映像にするモードで、キャラクターや背景に至るまで輪郭がクッキリに変化する。『スプラトゥーン3』のようなシューティングや、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のような遠くの景色までキレイに見たい作品などに最適だ。

「MEDIUM」 は、線を強調しつつバランスの取れた映像に仕上げるモード。どんなゲームや映像もバランスよく補正してくれるため、迷ったらこの設定がオススメ。HIGHモードだと映像がくっきりしすぎて目が疲れる、という場合にも有効だ。

「LOW」 はオリジナルの映像に近いが、わずかに補正をかけて見やすくしてくれるモード。『あつまれ どうぶつの森』のような、柔らかい表現のゲームにピッタリだった。

以下は公式が公開している映像比較動画。

試しに4K Gamer Proをパススルーモードとアップコンバーターモードで比較してみたところ、劇的に映像がキレイになるというわけではなかったものの、オブジェクトの輪郭がクッキリと描写されるようになり、より奥行きが感じられるように。また解像感が高くなったことでこれまでボンヤリしていた部分やシャギー感のあった部分も鮮明に見えるようになった印象を受けた。

筆者はこのうちの 「HIGH」 が好みだった。普段より目を酷使しているため多少柔らかい映像のほうが目に優しいような気もするが、しかしゲームはプレイするときはいつだって本気。すこしでも輪郭がハッキリとしていたほうが、有利に戦える……限界突破できる……!と信じているので、基本的にはHIGHモードでプレイすることになりそうだ。

ただ、アップコンバートといってもあくまで擬似4Kにするというだけで、実際にネイティブ4Kゲームのように映像がキレイになるわけではないため過度な期待は禁物。あくまでボンヤリとしていた映像が多少シャキッと見えるようになる程度なので、現状の映像に不満があるユーザーが+αを期待して購入する、オプショナル製品であることにはぜひ留意していただきたい。

ちなみに、『スプラトゥーン3』のようなシューティングゲームでの映像や音声の遅延が心配な人もいるかもしれないが、筆者が実際にプレイしてみたところ遅延はほぼ感じられなかった。アップコンバーターは理論的には映像信号を処理するため、一定の処理時間がかかることでわずかに遅延は発生していると思われるが、人間が認識できるレベルの遅延ではないとは思うので、遅延の面に関しては安心して使っていただきたい。

まとめ

今回紹介した 「4K Gamer Pro」 は、Nintendo Switchや他のフルHD映像を4K品質に変換するHDMIアップコンバーター。画質向上のニーズに応えることが可能だ。

前述のとおり過度な期待は禁物だが、大画面のテレビでゲームをプレイする際の画面の荒さを多少解消することができるため、現状のフルHD品質に不満がある方には、導入する価値はなくはないだろう。

Nintendo Switchをはじめとするさまざまなデバイスに対応し、HDMI経由で映像を出力する機器に利用できる。また、コンパクトなスティック型デザインで簡単に接続でき、3つのアップコンバーターモードとパススルーモードが用意されており、ユーザーの好みに合わせて映像の品質を調整することができる。

実際に使用してみると、映像のキレや奥行きが向上し、特に 「HIGH」 モードでは鮮明な映像が楽しめた。遅延もほとんど感じられず、ストレスなくゲームプレイができたため、4K解像度を持たない映像ソースを高画質な映像に変換する、手軽な解決策としてオススメできる。大画面でのゲーム体験や映像視聴をより一層充実させることができるだろう。

最後に 「4K Gamer Pro」 の価格についてだが、14,400〜16,800円と安い製品ではなく、むしろ画質の向上幅的にはコストパフォーマンスはお世辞にも高いとは言えないが、一方で、高価格なテレビに実装されているようなフルHD解像度の4Kアップコンバート機能をこの価格で手に入れられると考えるのなら、悪くはないのかもしれない。筆者の感覚としては若干前者のほうだったが、そこをどう感じるかはユーザーの環境や考え方次第となりそうだ。

「4K Gamer Pro」 はMakuakeで本日よりAll in型プロジェクトとしてクラウドファンディングが開始される。応援購入は7月29日まで可能。ご興味のある方はぜひチェックしてみていただきたい。

(画像:サンマックス・テクノロジーズ)